去る平成29年10月15日(日)日本盲人福祉センター研修室にて「中央三療研修会」が開催されました。午前は『今後の「受領委任制度のあはき師の療養費支給申請のあり方」について』というテーマで、講師は公益社団法人 日本鍼灸師会 業務執行理事 中村聡先生、午後は『背部痛の組織選択的マッサージ治療の実際』というテーマで、講師は吉川はり物療院 院長 吉川恵士先生。
午前中は往療をやっている方にとっては必須の内容となっており、国の医療施策の話から入っており、我々業団体と保険者•厚生労働省で意見の交換が行われ、ルールが決まっている事のお話がありました。特に来年度からは現在の償還払いから受領委任制度に移行され、更には不正対策の強化も行われる見込みなので、現状の仕事から随時変更されて行く事になります。この事について細かく解説してくださり、来年度に向けて心構えができたのではないでしょうか?中村先生の話の中で「医療人として…」というキーワードが多く出ていたと思います。これは、ただ仕事をして金を稼ぐという事ではなく、質の高い施術を提供し地域に貢献しなければならない事を指しています。最後に資料に載っていない「マッサージとは?」について話がありました。我々日マ会が「あん摩マッサージ指圧」とは何か?これを明確にしなければならないという至急命題をいただきました。これについては色々話し合われて行くと思います。残りの15分で質疑応答が行われ、終了しました。
午後は技術的な話で、実際にモデルになる参加者をベッドに寝かせ、指導していただきました。マッサージで施術のターゲットにする組織は、単純に筋だけではなく、筋膜•結合織•骨膜等細かく分類されているという事。更には脊柱周りの施術をする際にも、表面から徐々に深層へ向かい、目的とする筋を揉捏•圧迫にて操作する事。解剖生理学的な話で丁寧に説明していただきました。実際に手を取り可能な限り多くの参加者へ指導していただきました。
今回の内容は両講義とも素晴らしい内容で、もっと多くの方に参加していただきたいと思いました。特に受領委任制度や不正対策の話は、往療に関わっている全ての方に重要な内容になってくると思います。業団体に属してない方や所属していても会の活動に活発でない方は、受領委任制度の事や、どうやって往療マッサージの制度が運用されているか知らないと思います。この記事をご覧になった方は、是非多くのあはき師に伝えていただきたいと思います。
当会でも、次回の定例会で今回のおさらいをしたいと考えております。是非ご参加ください。
※当会からは10名の参加がありました。
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