平成28年10月16日(日)盲人福祉センター2F研修室にて中央三療研修会が開催されました。
10時になり高橋専務理事が司会進行で始まり、野本副会長の挨拶の後、小谷田理事から講師の紹介があり午前中の講義のスタートとなりました。講師を務めていただいたのは明治東洋医学院専門学校教員養成学科•明治国際医療大学鍼灸学部保健老年鍼灸学講座の矢野忠先生で、講座のタイトルは『按摩手技に関する基礎的研究と皮膚科学から見た手技療法の可能性〜委託研究も含めて』です。
まずは皮膚に関する解剖生理学的なところから入りましたが、専門学校時代では筋骨格系をメインに学び、皮膚に関してはそれほど入れ込んで勉強をしていなかったので、新しい事を学ぶ気持ちになりました。確かに我々の仕事は筋肉等にアプローチしますが、必ず皮膚を介在しますので、極めて重要だという事がわかりました。またタッチ効果の重要性にも触れ、触れる触れないの違いで生体への反応が違うという事を学びました。(定例会でやっている実技も触れ合いの機会と捉えても良いかもしれません)
後半は按摩手技の基礎的研究の結果を発表していただきました。揉捏と圧迫と何もしなかった時の違いを物理的には筋肉の固さ、精神的にはムード形容詞の評価表を用い、結果どうだったかというものでした。手技の違いもそうですが、根本的に我々業界人は研究や評価に関しては素人なので、データの取り方も具体的に教わりたいと思いました。
午後になりましたら笹原理事より講師の紹介が行われ、後半の講義が始まりました。講師を務めていただいたのは、わしみや治療院院長 譲矢正二先生で講座のタイトルは『在宅介護に対するリハビリテーション〜寝たきり介助動作を中心に〜』です。
譲矢先生は長年病院のリハビリテーションで勤務され、様々な疾患の方のリハビリをされ、そこに触れながら現在のリハビリテーションの問題点をお話しされました。同時に現場ではマッサージ、マッサージ師の重要性もお話しされ、もっと色々な事もできないとだめであるということもお話しされました。
小休止をはさみ、実技編に移ったのですが、ここで見た事も無いアイテムが登場し、会場がざわつきました。スライディンググローブと言うのでしょうか?介助の現場で使用されるスライディングシートの材質、又は厚手のビニール袋の材質で、長い手袋の形をしたものでした。本来は介護用品らしいのですが、先生はそれを仰臥の患者さんの首や肩、背中の下に滑り込ませ、背部をさする施術をしていました。かなりの参加者が目から鱗状態で、実際の現場での苦労がこれ一つで大幅に改善されると沸いていました。おそらく多くの参加者が取り入れるのではないでしょうか。
大盛況の中研修会は終了となりました。
終了後、近所の居酒屋「わっしょい」にて当会のメンバーで小会議が行われました。
参加者:横川、小谷田、金子、黒田、萩原、斎藤、清永、角本、大場(敬称略)
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